小沢眼科内科病院

強膜レンズ
(スクレラルレンズ)

強膜レンズ(スクレラルレンズ) 01強膜レンズの特徴

Feature01

通常のコンタクトレンズが合わない方でも装用が可能

Feature02

不正乱視も矯正できる

Feature03

あらゆる角膜疾患に対応できる

強膜レンズ(スクレラルレンズ) 02強膜レンズとは

強膜レンズとは、強膜(白目)にのせるハードコンタクトレンズです。
円錐角膜や角膜変性により角膜形状が不正になると眼鏡やソフトコンタクトレンズでは矯正ができなくなり日常生活が困難になります。角膜形状がいびつになることを「角膜不正乱視」といいます。角膜不正乱視の有効な矯正方法はハードコンタクトレンズです。通常のハードコンタクトレンズは角膜にのせているため(図1)、ドライアイ症状が強い方、不正乱視が重度の方、痛みにとても敏感な方では装用が困難な場合あります。一方、強膜レンズは従来のハードコンタクトレンズよりも直径が大きく、角膜に接触することなくレンズを装用することが可能なため(図2)、快適な装用感とともに不正乱視の矯正が可能となりました。また、レンズと角膜の間に涙が溜まることで、角膜上皮障害の改善、眼表面の保護、炎症の軽減など様々な効果があります。

*強膜レンズは日本では未承認のため自費診療となります。

  • 通常のハードレンズは角膜上で装用する
    図1 通常のハードレンズは角膜上で装用する
  • 強膜レンズはレンズが大きく、強膜上で装用する
    図2 強膜レンズはレンズが大きく、
    強膜上で装用する

強膜レンズ(スクレラルレンズ) 03強膜レンズについて

当院では、Misa Lens(オランダ Ophtecs Europe B.V.社製)の強膜レンズの取り扱いをしています。
Misa Lensは、アメリカにてFDA認可を、ヨーロッパにてCEマークを取得しており、ヨーロッパを中心に多く処方されています。有効性についての論文報告もあり、安心して使用できるレンズとなっています。

強膜レンズ(スクレラルレンズ) 04適応について

  • 角膜不正乱視 (円錐角膜、外傷後、角膜移植後など)
  • 重症ドライアイ (スティーブンジョンソン症候群など)
  • 遷延性上皮欠損
  • 兎眼 (眼を完全に閉じられない)
  • 角膜神経障害性疼痛

など

強膜レンズ(スクレラルレンズ) 05強膜レンズ装用例

円錐角膜の方

右眼視力は裸眼で0.08、矯正視力で(0.2)であり、眼鏡では十分な視力が得られませんでした。通常のハードレンズや円錐角膜用のレンズも試しましたが、装用感が悪く、長時間の使用が難しいと判断したため、強膜レンズを試していただきました。
強膜レンズでは視力が(0.8)まで向上し、装用感も良好とのことで、希望されました。

通常のハードレンズや円錐角膜用のレンズでは角膜上にコンタクトレンズを乗せるため、形状異常が強い場合は不適応のことがあります。一方、強膜レンズでは角膜を越えて強膜で支えるため、装用感が良好になったと考えられます。

強膜レンズ(スクレラルレンズ) 06費用について

*強膜レンズは日本では未承認のため自費診療となります。

一枚 165,000円(税込)
装用テスト 5,500円(税込)

※レンズ注文時に、内金として80,000円(税込)をお支払いいただきます。
※オーダーメイドのため内金の返却は致しかねます。

強膜レンズ(スクレラルレンズ) 07レンズの保証について

一年間保証 2回の交換保証付き

強膜レンズ(スクレラルレンズ) 08強膜レンズ装用の
スケジュール

受診の流れ強膜レンズ装用のスケジュール

01 適応検査と説明

強膜レンズについての説明と適応検査を受けます。

02 装用テスト

当院にあるトライアルの強膜レンズを実際にのせます。
始めは違和感がありますが、段々と慣れてきます。
レンズ装用後、安定性の確認のため、3時間程度装用していただき見え方や装用状態を確認します。
装用状態に問題があればトライアルレンズを変更し、再度装用テストを行います。
*装用テストの際は “半日~1日” お時間をいただきます。

03 契約

装用状態に問題がなければ強膜レンズの注文をいたします。
*強膜レンズは輸入のため、約1ヶ月程度到着までお時間をいただきます。
レンズ到着後、ご自身のレンズにて装用状態を確認し、問題がなければ契約をさせていただきます。

04 定期的な受診

レンズを適切に使用していても、眼のトラブルがないとは限りません。
自覚症状の有無に関わらず、安心・安全に使用し眼の状態を保つために定期受診は必ずお願いします。
病気・事故などで長期にわたり受診できない場合は装用を中止してください。

強膜レンズ(スクレラルレンズ) 09装用の注意点について

(1)充血

強膜レンズは強膜(白目)にレンズを直接のせるため、装用中、装用後に充血が起こる可能性があります。

(2)汚れの溜まり(デブリス)

強膜レンズと角膜の間には涙が溜まっていますが、時間とともに分泌物が溜まり白く濁って見えることがあります。アレルギーやドライアイがあると溜まりやすいと言われています。見えにくくなるようでしたが、一度はずして再度装用してください。

(3)ハードコンタクトレンズよりも矯正視力がでにくい可能性

元々ハードコンタクトレンズを使用していた方では、ハードコンタクトレンズよりも矯正視力が出にくい可能性があります。

強膜レンズ(スクレラルレンズ) 10眼科専門医の指示の遵守

 「Misa Lens」を装用するにあたり、眼科専門医の指示された事項は正確に守ってください。「Misa Lens」は眼に直接のせて使用するものです。取り扱い方法を誤ると重い眼障害につながることがあります。

参考文献
1) Koppen C, Kreps CO, et al:Scleral Lenses Reduce the Need for Corneal Transplants in Severe Keratoconus. Am J Ophthalmol.185:43-47,2018

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